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NYダウと日経平均株価の曜日別騰落率

日本もアメリカも、そして世界のほとんどの国では、株式市場は平日にOPENし、土日は開いていません。では、月曜日から金曜日までの平日のうち、株価の変動に何か規則性は無いのでしょうか?

実は日本でもアメリカでも、週末にかけて株価上昇率が高まる傾向が、長期データから明らかになっています。以下、日経平均株価とニューヨークダウ平均株価の曜日別騰落率です。日本もアメリカも、月曜日は株価上昇率がマイナスで、週末〜金曜日が近づくにつれて上昇率が高まる、というアノマリー(※注1)が確認できます。

表の補足:参考文献は『日経平均公式ガイドブック(日経出版)』および『ジェレミーシーゲル「株式投資(日経PB)」』。データ期間は、日経平均株価は1949年〜2010年7月まで、NYダウは1885年〜2006年。日本では1989年1月末まで、土曜日に株式市場が開場していたので、その分は金曜日に含まれています。

ニューヨークダウと日経平均株価の曜日別騰落率
  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
日経平均株価 -0.069% -0.012% 0.076% 0.067% 0.078%
NYダウ平均株価 -0.095% 0.039% 0.061% 0.025% 0.067%

これは少し意外な結果ではないでしょうか?日本でもアメリカでも、企業が悪材料を発表するのは、決まって株式市場が閉鎖される金曜日の夕方〜日曜日にかけてです。市場が開いているときに悪材料を発表すれば、株価が大暴落する可能性が高いです。しかし、休日に悪材料を発表すれば、投資家が動けない=ゆっくり考える時間があるため、パニック売りを避けられる・・・と言われています。

悪材料は金曜のザラ場後〜日曜日に発表されるのに、金曜日に株を買うということは、悪材料に晒されるリスクが高いはずです。特に、投機筋(短期売買者)にとっては、祝日前にはポジションを持たない方が、賢明なはずです。しかし、実際の市場では明らかに、金曜日の株価上昇率が高いのです。何せ上記のNYダウは121年分、日経平均も61年分もの長期データです。統計学から見ても、偶然の確率だとはいえないレベルです。

日経平均先物やダウ先物などに興味のある人、特にレバレッジを掛けて投資する場合は、この法則を覚えておくべきでしょう。一方で、一般の現物株式だけが対象の人は、僅か0.1%にも満たない変動ですから、これを元に投資法を考えるというレベルの話でも無さそうです。完全確率主義者の人なら、値上がりしやすい金曜日まで待たず、週の前半に投資するかもしれませんね。

 

※注1;アノマリーとは、明確な理由は分からないものの、一定の傾向が見受けられる法則のこと。例えば、9月は全世界的に株式市場がマイナスになるとか、8月は円高になりやすい、等の有名なデータも一種のアノマリーといえます。

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