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カネは刷ったもの勝ちである「お金は刷れば刷るほど得をする」 皆さんはこう聞いたらどう感じるでしょうか?多くの人が暴論と感じるでしょうが、これは事実なのです。カネは刷ったもの勝ち、ガンガン刷りまくれば良いのです。 2008年の金融危機(俗に言うリーマンショック※注1)以降、世界各国は揃って大胆な金融緩和を行いました。特にアメリカは、非伝統的金融政策と呼ばれる「量的緩和」も大幅に行いました。量的緩和とは、平たく言えば国の中央銀行(米ならFRB)がお金を刷って、国債などを買い取る金融政策です。これにより、アメリカでは政府に豊かな財源が出来ると共に、米ドルの流通量(マネーサプライ)が増えてドル安になり、オバマ大統領の掲げた輸出倍増計画を後押ししました。 一方、世界中が多かれ少なかれ金融緩和を行っているにもかかわらず、日銀だけが緩和を渋った為、一方的かつ急激に円高が進み、金融危機のダメージが少なかったはずの日本が、世界で最も景気が落ち込む事態に陥りました。日銀もFRBのように、カネを刷りまくって日本国債を買いまくっていれば、1ドル=70円台などと言う馬鹿げた円高は起きず、100円前後で済んでいたはずです。それが証拠に、購買力平価(※注2)で見た日本円の適切レートは、概ね100円前後でした。
21世紀はグローバル経済であり、自国の為替が安いことは最大の武器となります。為替レートが安いと、国債マーケットでは価格競争力が高まるので、貿易黒字を拡大できます。金融危機後に起きている、世界的な「通貨切り下げ合戦」は、必然の成り行きだと言えるのです。 そして、為替レートを安くする事は、カネを刷る事だけで簡単に実現可能です。カネを刷りまくって通貨価値を下落させれば、必然的に自国の為替レートには下落圧力となります。為替介入などしなくとも、自国のマネー量を増やすだけで、為替は安く出来るのです。それに、為替介入は相手国の通貨を買う為、他国からの批判を受けますが、カネを刷る事には他国の批判を受ける筋合いはありません(内政干渉ですから)。 日本では、財務省と日銀が「デフレ利権」にどっぷり漬かっており、カネを刷ってインフレにする事を頑なに拒んでいます。しかしこれは、ほとんどの国民にとっては大きなマイナスです。 2012年末に誕生した安倍政権では、日銀にインフレターゲットを課すと公言していますが、そう簡単に事は運ばないでしょう。もし本当にインフレターゲットを強制させる事が出来れば、安倍晋三にとっては前総理時代の汚名返上、大手柄だと言えるでしょう。ぜひとも日銀にカネを刷らせて欲しいものです。 ◆関連サイト◆ ※注1;リーマンショックというのは原理的には間違いで、本当はAIGショック⇒リーマンショックの嘘 |
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