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T-NOTEとは〜米国の1〜10年国債のこと

T-NOTEとは、米国の財務省証券〜すなわち米国債の通称の一つ。償還期限が1年以上10年以下の利息付き中期国債のことを総称してT-NOTE(読み:トレジャーノート)と呼びます。すなわち米国の長期金利、10年債の利回りというのは、このT-NOTEに含まれる債券を指しています。

T-NOTEのうち、長期金利の対象となる10年債は、4半期毎の発行で、利息の支払いは年二回となっています。特に8月は、米国債の利息支払いがあることを材料に、為替レートが円高になりやすい傾向があります。

ちなみに、米国の償還期限が1年未満の短期国債のことをT-BILL(TB。トレジャービル)、10年超の長期国債をT-BOND(TB。トレジャーボンド)と呼びます。またT-BONDは主に、30年債の事を指します。

言うまでもないことですが、T-NOTEをはじめとする米国の国債は、世界で最も安全な債券です。当然、ほとんどの期間で格付けは最上位(トリプルAなど)を得ています。2011年8月に、米国議会で政府の債務上限問題が挙がった際、格付け会社のS&P(スタンダードプアーズ)が、米国債をトリプルAから格下げするという事件が発生しました。しかし、これは単に法律上の問題だけであり、米国債が本当にデフォルト(債務不履行)に陥るリスクはほとんどありません。

S&Pなどの格付け会社は、マッチポンプで相場を操って利益を貪る「仕手筋」の一種であり、彼ら自身の金儲けのために格下げをしたに過ぎません。米国債が本当にデフォルトを起こせば、リーマンショックどころではない世界大恐慌が起きてしまうので、絶対に政府はデフォルトなど起こさせません。よって今後も米国債は、世界で最も安全な債券であり続けることは間違いありません。

T-NOTEに投資するETF

日本のネット証券で購入できる、T-NOTEを投資対象とするETFには、主に以下のものがあります。

  • SPDR バークレイズ・キャピタル 米国中期国債 ETF【ITE】信託報酬0.135%
  • iシェアーズ・バークレイズ 米国国債 7-10年 ファンド【IEF】信託報酬0.15%

これらのETFの問題点としては、まず両方共に米国上場のETFであるため、信託報酬は安いものの、為替コストおよび売買手数料が高くなる点が挙げられます。そして、両者共に毎月分配金を支払うタイプなので、長期で複利運用する目的では適していません(税コストが掛かる事が理由)。また、デフォルトのリスクはほぼゼロですが、米ドル建ての債券なので、当然ながら日本人が投資する際には、為替リスクが生じる事も問題です。即ち、ドル円の為替レートが円高になれば、為替差損が発生することになります。

2013年現在、T-NOTEなど米国債「だけ」を対象とした国内上場ETFは、存在しません。東証には、ETFの充実のためにも、米国債ETFや物価連動債ETFの導入を望みたい所です。

 

※豆知識;米国の債券市場にはT-NOTEやT-BOND以外にも、インフレ連動債や、低格付けながら利息が高いハイイールド債(通称ジャンク債)、米ドル建ての外国債券(通称ヤンキー債)など多彩な商品があり、それらを対象とするETFも当然のように上場しています。債券市場でも、米国は世界で最も多彩なマーケットなのです。

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